青学大(東都)が、05年以来18年ぶり5度目の優勝を飾った。

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今年の青学大は、雰囲気の良さをモットーとしたチームだ。昨秋リーグ戦終了翌日から2日間ミーティングを行い、チームの方針を徹底的に話し合った。主将に指名された中島大輔外野手(4年=龍谷大平安)は3学年上の西川藍畝(らんせ)主将が目指した「後輩にやりやすい環境を与えるのが僕の仕事」をチーム作りに掲げた。

後輩の「先輩たちから来てくれたら話しやすいです」との意見も取り入れ、中島は練習や寮でも後輩たちに積極的に声をかけた。休日は食事に誘い、プライベートの相談にも乗った。「授業で遅くなって寮に帰った時も、僕の部屋に4年生が集まって話し合いをしていたこともありました」。大阪桐蔭で主将を務めた中野波来外野手(4年)を始め、高校時代、強豪校で主将を務めた選手たちが中島を支えた。

常広は「このチームは雰囲気がめちゃくちゃいい。ミスをしても誰も責めない。勝利に向かって突き進めるチームです」と一丸の勝利に胸を張った。【保坂淑子】

◆青学大野球部 大学創立から3年後の1951年(昭26)東都大学野球連盟に加盟。秋季リーグで3部優勝し2部昇格。72年春に2部優勝、入れ替え戦に勝利して初の1部昇格。2部降格と1部復帰を経て、87年に河原井正雄氏が監督就任。88年秋に1部初優勝。93年、全日本大学選手権初出場で初優勝。東都1部で通算13度の優勝。主なOBは元ソフトバンク小久保、元ロッテ井口、ヤクルト石川、オリックス杉本、レッドソックス吉田。部員数は49人で、今大会に出場した27校で最少。