巨人菅野智之投手(33)が6回を3安打無四球2失点(自責1)と好投した。

アクシデントもあった中で、試合を作った。3回1死。菅野は前かがみにマウンドで倒れ込んだ。楽天炭谷の強烈な打球がワンバウンドで右足甲に直撃。苦悶(くもん)の表情を浮かべ、足を引きずり、ベンチに下がった。約3分間の治療を経て続投。続く岸はスリーバントを失敗させ、辰己は139キロカットボールで二ゴロに仕留めた。影響を感じさせず、ピンチにしなかった。変化球を中心に丁寧に投げ、楽天打線を手玉に取った。

悔やまれるのは、1発だった。5回まで内野安打2本に抑え、6回に突入した。1死から味方の失策が出た直後。6回1死一塁から楽天辰己に右中間席に逆転2ランを許した。高めの126キロカーブを運ばれた。打球の行方を見つめ、悔しさをかみしめるように顔をゆがめた。

失点は、この2点だけ。球数85球の4奪三振。1点リードされる展開で2番手ビーディに7回からマウンドを譲ったが、先発の役目は果たした。

今季東京ドーム初登板は、勝てば、DeNAの結果次第で、9年ぶり3度目の交流戦優勝が懸かる一戦だった。11日ソフトバンク戦で今季初登板、初勝利をマークしてから中6日で任された。「前回よりも思ったところにコントロールできたと思います。徐々に状態を上げて次の登板に備えたいと思います」と手応えのある中で、次の登板を見据えた。

【動画】辰己涼介高めの変化球を振りぬき、打球はスタンド一直線 打たれた菅野は悔しい表情