中日高橋宏斗投手(20)が、球団初、史上5人目の交流戦防御率0・00を記録した。「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で6回2/3を5安打2失点と粘り、3勝目をマーク。7回に交流戦の連続イニング無失点が22で止まったが、失策が絡んで自責点はつかなかった。チームは1分けを挟んだ連敗を4で止めた。交流戦は全日程を終了し、リーグ戦は23日に再開する。

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高橋宏は球団初の快挙ながら反省の言葉が口を突いた。7回に自らの失策も絡んで2失点して降板。「全然、よくありませんでした。無駄な四球、無駄な球。いらないところで、いらない球を投げ続けてしまい、打たれ出したら止まらない。甘く入ったところ、打者が打ち損じてくれただけの試合です」。3勝目にも、ひたすら控えめだった。

交流戦の規定投球回に達した2回と4回に四球絡みで2死満塁を背負ったが、ともに後続を断った。最速も155キロをマークしながらゼロ行進。ただ7回だった。1死から四球を出し、小深田のゴロを二塁村松が後逸して、一、三塁。小郷のゴロは自身の正面に転がり、併殺を狙って二塁へ悪送球してしまい、交流戦23イニングぶりの失点。浅村の遊ゴロでさらに1点を失い、交代を告げられた。「ああいう形でマウンドを降りて、負けがついても全くおかしくない試合でした」。無安打で2点を失ったが、失策が絡んで自責点はなし。計3試合、22回2/3を投げた交流戦の防御率は0・00のままだった。「防御率0も奇跡。チームが勝てて良かった」。内容には不満でも、チームの連敗が4で止まり自らを納得させた。

立浪監督は「もうちょっと余裕持って投げてくれれば良かったが。四球からピンチを作ったり課題もあった」と、期待の右腕に苦言を呈した。「このまま自分の調子をもっと上げて、修正するところはして、どんどん攻める気持ち持って頑張ります」。20歳のエース候補生は再開するリーグ戦へと気持ちを切り替えた。【伊東大介】

中日石橋(離脱中の正捕手木下に代わり、高橋宏の投球をリード)「ベンチに戻って(高橋)宏斗としっかり話せたことが結果につながった。次は最後まで投げる配球をして宏斗を助けたい」

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