タテジマでの甲子園1号をかみしめた。阪神渡辺諒内野手(28)はゆっくりとダイヤモンドを回った。「本当に一番気持ち良いホームランでしたし、うれしかったです」。
3点リードの5回1死一塁。「直球破壊王子」の異名通り、得意球を逃さなかった。松葉が高めに投じた137キロを捉え、中堅フェンスを越える2号2ラン。ナインの手荒い祝福に、クールな表情が少し緩んだ。
4試合ぶりの「3番三塁」でスタメン。当初は前川が3番に座る予定だったが、岡田監督が「オレが3番にしたんや」と直前に変更した。買われたプロ10年目の技に結果で応え、7回にも適時二塁打を放つなど移籍後初の猛打賞。3打点で8-0大勝に一役買った。
昨年10月に江越らとの交換で日本ハムから移籍。東海大甲府(山梨)では2年夏の12年に出場した甲子園が本拠地になった。「1番遊撃」で活躍。2回戦の龍谷大平安(京都)戦で本塁打を放つなど4強入りに貢献した。プロ入り後は、同年の「熱闘甲子園」などで使用された高校野球応援ソング、GReeeeNの「pride」を登場曲に使用。今回の移籍により、11年前と同じ甲子園で同じ曲を聞きながら打席に向かっている。「運命的ですよね。阪神に移籍してこないとなかったことなので」。当時と大きく異なるのは360度の大応援団。「超満員の中で1周できたことはすごく気持ちよかった」と会心だった。
本拠地初のお立ち台ではあらためて虎党に自己紹介。背番号25が、原点の聖地をもっともっと沸かせる。【波部俊之介】



