阪神森下翔太外野手(23)がプロ初の1試合2発で優勝マジック18を再点灯させた。打撃下降で3番から6番に下がったヤクルト戦。2回に先制決勝の7号ソロを放つと、3点リードの7回は中押しの8号ソロを放って意地を爆発させた。チームは連敗を3で止めて両リーグ最速70勝に到達し、2位広島の敗戦で優勝マジックが4日ぶりにともった。ヤクルト戦の今季勝ち越しも決め、全セ5球団勝ち越しにも王手をかけた。

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森下の心は燃えたぎっていた。2回先頭で、ヤクルト・ロドリゲスの甘い135キロ変化球を一閃(いっせん)。豪快に放たれた打球はバックスクリーンを直撃した。自身4試合14打席ぶりのヒットで、5試合ぶりの1発となった7号ソロは会心の先制決勝弾。チームの連敗を3で止め、リーグ最速70勝で、優勝マジック「18」を再点灯させる大きな一撃となった。

「ほんとに打ててなくて、チームに迷惑ずっとかけてたんで、『もう絶対打ってやろう!』っていう思いで打席に入りました」

打撃下降でこの日、7月23日のヤクルト戦(神宮)以来32試合ぶりに3番から6番に降格。男の意地弾は1発では終わらななかった。3点リードの8回先頭では、梅野のど真ん中直球を完璧に捉え、8号ソロを右中間席に運んだ。「もともと右中間への打球は自信があったのでよかったです」。球団新人の1試合2本塁打は、佐藤輝が21年8月17日のDeNA戦で放って以来2年ぶり。中大時代に慣れ親しんだ庭の神宮で、プロ初の2発と大暴れだ。

先輩の“おまじない”も効果抜群だった。不調もあり「(佐藤)輝さんに『入れてみれば』って言われたので、『ちょっとお願いします』って感じで」とペイントを依頼。メジャー好きの佐藤輝も同じスタイルで臨むことがある「ハの字型」のアイブラックをプロで初めて入れ、2発が飛び出した。ナイターだったが薄暮対策もあったとみられ、「いい流れができたので、明日も(このまま)臨みます」と継続を宣言した。

岡田監督もえびす顔だ。「(2本目の)ホームランが大きかった」と絶賛。コーチを通じ「センターに打て。ちょっと気合を入れとけ」と指示を出したという。「(6番に)発奮したんやろ。明日も6番やで。まだ(打順を上げるのは)早い」とにんまりだ。

森下にとっては、8月29日に個人応援歌がお披露目されてから10打席目の初安打が決勝弾となった。「9月いいスタートが切れたんで、こっから落とすことなくアレに向かっていきたい」と上昇モードを約束した。応援歌に乗りまくって打ちまくる。【古財稜明】

 

▼阪神が12球団最速で70勝に到達した。03、08、21年に続いて4度目。過去優勝は03年だけで、最近の2度は逆転されてV逸。今季はリードを維持してアレ達成なるか。

▼阪神が今季のヤクルト戦の対戦成績を13勝6敗1分けとし、2年ぶりのカード勝ち越しを決めた。阪神は既にDeNA、巨人、中日戦の勝ち越しを決めており、未決定は広島のみ(10勝7敗1分け)。全セ5球団に勝ち越して優勝すれば、藤本定義監督が率いた1962年(昭37)以来61年ぶり2度目。なお、今季の交流戦は7勝10敗1分けで負け越している。

▼阪神に8月28日以来4日ぶりの優勝マジック18が点灯した。2位広島が残り22試合に全勝しても、最終成績は87勝52敗4分けで勝率6割2分6厘。阪神は広島との残り7試合に全敗しても、他球団との18試合に全勝すれば88勝51敗4分けで6割3分3厘となり、広島を上回る。現日程で最短の優勝決定日は13日。なお、2日に阪神が負け、広島勝った場合のみ、阪神の優勝マジックが再び消える。

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