巨人は昨年ドラフトで支配下指名された5人のルーキーが全員出場した。ドラフト1位浅野翔吾外野手、3位田中千晴投手、4位門脇誠内野手、5位船迫大雅投手に加え、この日から2位萩尾匡也外野手も約3カ月ぶりに再昇格した。DeNAと3ゲーム差で迎えた正念場の一戦。浅野を「1番右翼」、門脇を「8番二塁」に据えた。

浅野は3回先頭で中堅に大飛球を放つも、DeNA桑原に好捕された。ただ、5回2死から左前打でチャンスメークした。

萩尾は2点を追う2回2死一、三塁で代打起用された。石田の143キロ直球に三ゴロに封じられた。

田中千は2番手でマウンドを託された。エラー絡みで1点こそ失ったが、3回を1安打1失点(自責0)。最速154キロの直球で押し、4三振を奪った。

門脇は名手に珍しいミスが生まれた。1回無死一塁、けん制球からの挟殺プレーの二塁守備でまさかの落球。アウトにできるはずの走者の二塁進塁を許し、直後に先制点を奪われた。

船迫は3番手で登板した。5回2死一、二塁のピンチを迎えたが、代打・楠本を空振り三振に仕留めた。4月6日に3ランを浴びた相手にリベンジした。

厳しき勝負の世界。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。未来を担うルーキーたちが、4位に甘んじる今を打破すべく戦った。【上田悠太】

▼巨人は浅野、門脇が先発し、萩尾、田中千、船迫が途中出場と、ルーキー5人が出場。巨人で同じ試合に新人5人が出場するのは62年9月29日大洋戦(近藤、古賀、池沢、城之内、益田)以来で、ドラフト制後では初めて。この試合では偵察要員を2人(近藤、古賀)含んでいたが、このケースを除くと、7人が出場した61年10月12日中日戦以来62年ぶり。同試合は渡海、加田、高林の野手3人が先発し、途中から野手の八幡、投手の高橋明、大熊、村瀬の4人が出場した。