オリックス宮城大弥投手(22)が快挙ムードを引き継ぐように、3年連続の10勝目を挙げた。

「やっと自分の中での目標、最低限ですけど達成できました」。力強い直球で押し込み、4回まで無安打投球。5回2死二塁から岡に唯一の安打を許したが、味方の好守備もあり8回1安打無失点。無双したエースの勢いに乗り、日曜日の連勝を球団最長の10に伸ばした。

前日9日、山本が2年連続のノーヒットノーランを達成。「本当に願っていました」と快挙を見つめた一方で、冗談交じりに本音もちらり。「その分プレッシャーがかかってくるので、半々ぐらい。1安打打たれて完封してくれとは思いました」。お立ち台から「明日もノーヒットノーランが見られると思うので」とかけられた“プレッシャー”も、しっかり聞いていた。ラインで「おめでとうございます」と送ると「頑張れよ」の返信。優勝マジックを「10」に減らす連勝で、先輩のゲキに応えた。

刺激になる剛腕はもう1人。この日は、仲の良いロッテ佐々木朗とプロ4度目のマッチアップだった。過去3戦は0勝2敗。初めて白星をつかんだが「朗希に勝ったというよりは、チーム全体としてロッテに勝てたという感じです」。控えめな言葉に、同い年ながら尊敬の思いがにじんだ。

高卒4年目で2ケタ勝利を3度以上記録するのは、13年に入団した藤浪(阪神)、大谷(日本ハム)以来。無失点イニングも29まで伸ばした。世代をけん引する成績にも、本人の認識は違う。「別に僕は世代どうこうは興味ないので。メディアに映えるのは佐々木君とか奥川(ヤクルト)、西純矢(阪神)だと思いますので、ノソノソとやりたいと思います」。これからも宮城らしく、マイペースに歩んでいく。【磯綾乃】

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