日本ハムが今季11度目のサヨナラ負けを喫し、5年連続Bクラスが決まった。楽天には5年連続でシーズン負け越しが決まり、2年連続でパ全球団に対しての負け越しも決まった。来季続投が基本線の新庄剛志監督(51)は、巻き返しへ向けて守備でのミス撲滅の必要性を説き、守り勝つ野球を展開すべく、徹底的に守りを鍛えることを誓った。

   ◇   ◇   ◇

守備のほころびから5年連続となるBクラスが決まった。試合後に新庄監督が自ら振り返ったのは、痛恨の失点シーンだった。最終9回ではなく、同点に追い付かれた7回の守備だ。

新庄監督 ウチは、けん制を2つした後に(一塁)走者が走ってくれて。(捕手の)田宮君もいいボール投げてね…ああいうミスを…。とことん練習して、守備を徹底的に鍛えていかないと上にはいかない。

指揮官が指摘したのは、7回1死一塁から二盗を試みた楽天小深田をアウトにし損ねたところ。直前に長谷川が2球連続でけん制したことでスタートも遅らせ、田宮も好送球。タイミングはアウトだったが、二塁カバーに入った名手の中島が落球するミス(記録は盗塁)。得点圏に進まれて、浅村の同点適時二塁打につながった。

今季からエスコンフィールドに本拠地が変わり、天然芝など慣れない環境下で致し方ない部分もあるが、ミスも多発した。チーム失策数は12球団ワーストの85個。この日のように記録に残らないミスも含めれば、接戦を多く落とした理由も垣間見えてくる。

球団から正式に来季続投要請があれば「もちろん」と意欲十分の新庄監督は「2年間、土台をつくることをやってきて、ラインアップを見ても(他球団に)劣っていない。あとは、いつも言っているように経験と大事な場面でのミスを克服できれば、かなりいい戦いできる」と言った。たっぷり積んだ苦い経験をチームの成長促進剤にできれば、1年後は収穫いっぱいの実りの秋が待っている。【木下大輔】

 

○…選手会長の松本剛は5年連続Bクラス決定に悔しさをにじませた。若手主体のチーム中で「僕が引っ張らないといけなかったし、それができなかったっていう悔しいシーズンになった」。シーズンは残り8試合。「おのおの、来季に向けて気持ちの切り替えはしていいと思う。勝ちにこだわっていく上で、残りの8試合はムダにならないようにやっていきたい」と言葉に力を込めた。

 

【関連記事】日本ハムニュース一覧