大商大は龍谷大に競り勝ち、勝ち点を3とした。ドラフト候補コンビの上田大河投手(4年=大商大高)と高太一投手(4年=広陵)が救援し、大経大との同率首位に導いた。

ブルペンで並んで投球練習していた上田と高は、6回に1点差に迫られるとギアを上げた。8回に4安打などで4点を追加したが、予定通り8回高、9回上田のリレーで締めた。

4番手で登板した高は、前日24日の完封勝利に続き連投となった。1回を1安打1奪三振、わずか10球で無失点に抑えた。

バトンは最速154キロ右腕の上田へ。先頭に中前打を許し、四球と野選で無死満塁のピンチを迎えた。それでも声を張り上げながら併殺打の1点に踏ん張り、最後は三ゴロに仕留めた。

上田はノーヒットノーランを達成した16日の大院大戦で右手中指の皮がめくれた。その影響から前回23日の龍谷大戦では、3回2/3を6失点と打ち込まれた。1日も早く治すため、大好きな半身浴の際は皮がふやけないようにタオルを握って入るなど細心の注意を払ったが、完治には至っていない。それでもエースとして「痛くても投げないといけない時はある。やり返すつもりだった」と中盤から準備をしていた。1回1失点の結果に「今日は5点差でしたけど、あれが1点差だったら同点で延長。そこを0にする仕事ができなかったのが反省です。次節に方向性を向けて、万全でいけるようにしたい」と完全復活へ意気込んだ。

視察に訪れたDeNA吉見スカウトは「万全ではない中で投げきった精神力はたいしたもの。抑えてやろうという工夫が見えた」と評価した。上田は最終シーズンをエースとして主将として、チームを4連覇へ導く覚悟だ。【村松万里子】