プロ注目右腕の大産大・松田啄磨投手(4年=大冠)が9回4安打完封勝ちを決めた。6回までは無安打に抑える好投で勝利に導いた。

序盤は三振を量産した。6回まで毎回奪三振。10個の三振はすべて空振りで奪い、「今日はスプリットが良かった」と今秋から試合で取り入れている新球に手応えを感じている。

「先発では空振りが取れる球がいる。スプリットを習得してから幅が広がった。自分のカウントに持っていけるので気持ちも楽に投げられるようになった」。スライダーとともに新たに加わった球種で快投を見せた。

7回に初安打から連打で無死一、三塁とピンチを招いたが、冷静に打ち取り無失点。9回4安打10奪三振無失点に「序盤からテンポ良くストライク先行でいけてて、三振も取りたい場面でしっかり取れていたのですごく良かった」と笑顔を見せた。

目指すはプロの舞台。「毎試合が就活。何とかスカウトの方にアピールできたら。勝っていい結果を見てもらえたら」と意気込む。視察した楽天愛敬アマスカウトグループマネジャーは素材型の投手だと話し、「将来性が楽しみなピッチャー。体を鍛えればよくなる。コントロールがいいので、どれくらい体が強くなるか」と今後に期待する。

プロ志望届は今後提出する予定。リーグ戦も終盤にさしかかった。「序盤がダメだったので、もっといきたい気持ちはあった。終わったことは仕方がないのでここから最後までできることをやって勝つだけ」。リーグ制覇、そして夢の舞台をたぐり寄せるため、最後まで腕を振る。【林亮佑】