首位の大経大が、9安打8得点で2位の大商大を破り、優勝に王手をかけた。

ドラフト候補右腕の津田淳哉投手(4年=高田商)が8回3安打9奪三振2失点の快投。秋の先発5勝目を挙げた。バックネット裏からは、8球団のスカウトが熱い視線を送った。

「9回までいきたかったです」。責任感あふれる男は、変化球中心で組み立てたこの日の投球に自信があった。「カーブの回転がかかってて、いい球でした。その分、真っすぐも生きている」。春に3連覇を果たした大商大打線を「ほかの大学よりも振りが強くて、打球の速度が一番速い」と警戒。それでも、自慢のカーブを信じた。「ストライク取れたら問題ない。打たれたら相手のバッターがうまかったと割り切れるので腕は振れています」。

15日の2回戦に勝てば、07年秋以来16年ぶりの優勝が決まる。「いつも通り戦えば勝てると思うので、気追わずいつも通りできたら」。仲間と喜びの輪をつくる瞬間を待つ。【中島麗】