ドラフト4位の西武・青山美夏人投手(23)が充実の1年目を振り返った。

16日、秋季練習を行ったベルーナドームで練習後に取材対応。1軍で39試合を投げ抜いた姿に「想像していなかったです」とほおをゆるませた。今季は1度も2軍降格することなく開幕からシーズン終了まで1軍ロードを完走。ルーキーでは、巨人・門脇誠内野手(22)と青山の2人のみで、投手では唯一の完走者となった。

キャンプとオープン戦からアピールを続けた右腕は、開幕1軍入り。すぐに出番は訪れた。迎えたオリックスとの開幕戦で、1点リードの場面で抑えを任された。プロ初のマウンドで2死走者なしまでこぎつけたが、球界屈指の強打者森に初球のスプリットを右翼席に運ばれた。セーブ失敗。青山のプロ野球人生は、悔しさからのスタートとなった。「プロは1球の失投も逃してくれない。甘いところに投げちゃいけないって四球が増えて、ランナーをためるっていうのが続いてしまった」。2軍落ちがよぎる日もあったが、点を取られた次の試合では抑えることを増やしてなんとか1軍にしがみついた。

自ら守り続けた1軍打者と対戦する権利。シーズン終盤には自信を持って、ストライクゾーンに投げることを心がけた。9月以降は7試合を投げ防御率0・00。「9月に入ってから最後までは一番良い手応えをつかんで終われた」とすっきりとした表情で振り返った。

「ライオンズに来てこれだけ投げられたので。本当に良いチームに入れたなって思います」と丁寧な口調で環境に感謝。今オフのテーマには「年間を通じて強いストレートを投げること」を掲げる。「7月くらいから球速が出なくて。最後の方は無理に出そうとせずにやってたんですけど、やっぱりスピードも必要なので」と直球の質に磨きをかける。【佐瀬百合子】

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