ロッテは、歴史的にくじ引き強いはずだったのに…。3連敗を喫した。過去は通算25勝23敗と勝ち越しており、逆指名や自由枠、希望枠が撤廃された07年以降に限っても12勝7敗と12球団唯一の勝ち越しだった。

ENEOS度会隆輝外野手(21)は中日、DeNAと競合したが高坂俊介社長(41)が右手で引き、外した。亜大の草加勝投手(21)の抽選には吉井理人監督(58)に交代。昨年に外してしまった右手とは逆の左手で引いたが、中日との一騎打ちに敗れた。

さらに3度目。東洋大の細野晴希投手(21)も吉井監督が“連投”。右手を伸ばすも、日本ハムに交渉権を奪われた。最後に明大の上田希由翔内野手(22)を指名した。

吉井監督は「よく外れました…」と苦笑い。「(私が)去年外したんで今年は社長っていうことで。社長が『外れたんでもういかない』って言ったんで行きました」と代わって登壇した理由を明かした。左右の使い分けには「右手尺骨神経いかれて、しびれているから左でとって、あの時(2度目)は右利きなんで右がスッと出ましたね。縁起担いだわけでも験を担いだわけでもないですし。本当にスカウトの方々がしっかり見てくれているので、こちらからは何も言うことはなく、彼らの決めた通り、ただただ引きだけで。ちょっと迷惑かけましたけれど」。最後まで自虐を交えながら、責任を感じていた。

上田へは「ロッテの顔になるような選手になってほしい」とエールを送った。【鎌田直秀】