阪神中野拓夢内野手(27)が2試合連続マルチ安打をマークした。

初回1死。オリックス宮城の初球147キロを見逃してストライク。ただ、カウント0-1から左腕が投じる球速差62キロの85キロ超スローカーブにも動じなかった。グッとこらえ、タイミングを合わせて、瞬時に対応。「反応で軽く合わせば打てると。粘りながら打てたと思います」。中前打となり、球場もドッと盛り上がった。

前日28日の同戦では、侍ジャパンとしてともにWBCで戦った山本から2安打。「自分の中でも入りは本当に大事だと思っていた。追い込まれてから、余裕を持って打席でしっかりとアプローチすることができたことが、いい結果につながったと思います」。猛打賞の結果に手応えを見せていた。この日もWBCでチームメートだった宮城をきっちりと打ち抜いた。

4回の先頭でも投手強襲の内野安打を記録。CSファイナルステージでは打率1割に満たなかった。だが、日本シリーズ計2試合で早くも5安打、打率6割2分5厘。きっちり状態を合わせてきた。第3戦から本拠地甲子園。「本当に甲子園の初戦をとる、とらないで大きく変わる。もう1回気を引き締めて、良い流れをいけるようにしていきたいです」。セ・リーグ最多安打を記録した虎のヒットマンが「日本一」を目指し、ホームでも安打を量産する。【三宅ひとみ】

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