ミラクル右腕が地元を熱くさせる。ロッテからドラフト4位で指名された幕張総合・早坂響(おと)投手(18)が30日、同校で指名あいさつを受けた。千葉・松戸市出身で「小学校の時は(ロッテの)ファンクラブに入っていた。縁があったのかな」と笑顔を見せた。

幼少期から通っていた本拠地ZOZOマリンは、同校から直線距離で約2キロ。実は2週間前にも足を運んだ。16日に「CSファーストステージの最終戦を見に行った」。運良くチケットを入手した野球部の友人から誘われて一塁側内野席で観戦。延長10回に3点差をひっくり返すミラクル逆転サヨナラ勝利を目撃した。

プロ野球、そして地元球団への思いが高ぶった。「すごい試合だった。応援がすごかったので、あの中で投げられたらいいなって思いました」。夢見た舞台に立つ権利を得たのが、10日後の26日に開催されたドラフト会議だった。

捕手から投手へ転向したのは昨年11月。当初は135キロだった球速を151キロまで伸ばすなど奇跡的な成長ぶりが評価され、プロへの扉を開けた。伸びしろたっぷりミラクル右腕は、プロでも驚くような成長の軌跡を描いて「見てくれている人々をワクワクさせられるような選手になりたい」と誓った。【木下大輔】