西武は14日、山川穂高内野手(31)が国内FA(フリーエージェント)権を行使したと発表した。15日に「FA宣言選手」として公示される。

山川は中部商(沖縄)から富士大を経て、13年ドラフト2位で入団。昨季までのプロ9年間で通算218本塁打を放ち、昨季は41本塁打、90打点はいずれもリーグトップだった。

節目の10年目に並々ならぬ意気込みを示し、3月のWBCでは世界一メンバーにもなったが、5月に自身の不祥事が明るみに。強制性交容疑で書類送検され、約3カ月後に嫌疑不十分で不起訴処分になった。

球団は1、2軍の公式戦無期限出場停止処分を下し、今季はわずか17試合の出場のみ。ただ、4月に右足痛で出場選手登録抹消になった時期があり、「故障者特例措置」により、シーズン後に国内FA権を正式に取得していた。

熟考を重ねていたものの、行使表明期限の最終日となる14日に申請書類を提出。16日からは西武を含む全球団と交渉が可能になる。西武はすでに単年契約を提示。成績、他選手への評価・影響などを踏まえての減額での提示とみられ、宣言残留は認めているものの、条件の見直しはしない見込み。FA宣言時に備えて調査を進めてきたソフトバンクなど、興味を示す球団からの評価が西武を上回る可能性がある。