広島が21日、秋季キャンプを打ち上げた。

6日から約2週間、練習強度の高いメニューを盛り込むだけでなく、紅白戦など7試合の実戦を行うなど対応力も養った。新井貴浩監督(46)は「自分が想像していた以上に実戦での対応力というのが付いているなと思いました。100点満点でしょ!」と総括した。

実戦では1年目の内田がホームランを放ち、新井監督から直接指導も受けた。投手では益田や長谷部がフォーム矯正に取り組み、今季不本意な成績に終わった森浦や松本らも持ち味を取り戻すきっかけをつかんだ。「彼らが今年悔しい思いをした分、どのように来年やるのか、来年も変わらず期待しています」と指揮官も期待する。

例年以上に若手中心のメンバーで構成され、キャンプ前には参加選手に今季出た課題と今オフのテーマをまとめたリポートを提出させた。練習と実戦を織り交ぜながら、新井監督をはじめとした首脳陣が、シーズン中は把握できなかった若手の特徴を確認することができた。

今季も打順を固定せずに戦ったが、FAでの移籍が決定的な西川が抜ける来季はより総力戦の色が濃くなる。新井監督はチーム内競争による戦力底上げを期待する。

「本当(ライバルを)バチバチに意識し合って、刺激し合ってやってもらいたい。頭で考えてというより、実践。実践あるのみだと思う。常に同じポジションのライバルのことを頭に入れながら、来年2月1日に始まったら、自分のライバルより、俺が先にいっているぞ、上にいっているぞと思って、シーズンオフを過ごしてもらいたい」

キャンプ打ち上げ後も、ポジション争いは静かに続いていく。

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