稲葉イズム注入で個の力を伸ばす。日本ハムの春季沖縄キャンプが1日、スタートした。2軍キャンプ地の国頭では稲葉篤紀2軍監督(51)が初指導。昨季までは昼食後まで全体メニューを組んでいたが、この日は午後1時半までの3時間半で全体練習を終え、残りは自主練習とした。1軍に力のある戦力を供給するため、チームよりも個人能力を上げる時間を優先的に設け、選手層の底上げにつなげていく。

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キャンプ初日から、思い切った改革に踏み切った。稲葉2軍監督はまず、キャンプスタートのセレモニーで、現役以来10年ぶりとなる球団ユニホームをお披露目。沖縄・国頭まで足を伸ばしたファンや関係者に向け「この素晴らしい環境のなかで心技体を鍛え、1人でも多く1軍で活躍する選手を育てていきたい」と意気込んだ。

全体練習はコンパクトにまとめた。昨季まではランチ後もメニューを設定し、午後2時ごろまで行っていた全体練習を、昼食前の午後1時半までに集約した。指揮官は「3時間半の中でチームプレーであったり行程であったり、全ての練習を終わらせる」と説明。その後は午後5時からのミーティングまで、各自が自主的に汗を流した。

狙いは明確だ。「1軍はチームとして完成させなきゃいけないので1つ1つが長くなってしまう。ファームは特に個を伸ばすこと。全体はとにかく短く。残りの20時間半は個人練習をしっかりやってもらう」。個人練習は放任するのではなく、可能な限りコーチやスタッフがデータ管理し、練習が少ない選手には追加メニューを課し、多すぎると判断された選手には、減らすよう指南していく。

稲葉監督が提案し、球団“最高責任者”の栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO=62)も賛同し、導入された。同CBOは「効果がどこまであって、手を入れなきゃ行けないと思えば、次にはそれを話しあって前に進めばいい。まずは自分が正しいと思うところに向かって全力でやってくださいと伝えてある」と話した。

稲葉監督は背番号90について「(切りのいい数字で)覚えてもらいやすいのかなと」。実績ある選手を集め東京五輪金メダルに導いた際は80番。若い才能を育てるという新ミッションは90番を背負い取り組む。2軍指導者としての能力を100%出し切った先に、8年ぶりのパ・リーグ優勝が見えてくる。【永野高輔】

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