今秋ドラフトの目玉が、井端ジャパンに名を連ねた。アマチュア球界No.1遊撃手と言われる明大・宗山塁内野手(3年=広陵)が14日、静岡・沼津市でのキャンプ初日に吉報を聞いた。代表には同じポジションで6年連続でゴールデングラブ賞を受賞した源田がいる。「源田選手にどういう感覚で打球に入るのか、1歩目の合わせ方を聞きたい」と、世界一の名手への弟子入りを志願した。

持ち味は「どんな打球にも対応できる守備」と「実戦でいつも通りのプレーができる」ハートの強さだ。大学日本代表に2度選出されるなど大舞台も経験済み。「注目していただいて、当たり前の基準も上がってきている」と期待値の高さも自覚している。だが、それすら力に変える。「プレッシャーのかかる試合でプレーが変わるようでは上の世界でやっていけない。勝負する気持ちで自分の良さも見てもらえたら」。

1月下旬には、井端弘和監督(48)が明大グラウンドへ訪れていた。試験期間中で宗山は不在。「監督ちょっと…。普段どういう子ですか?聞きたいので」と尋ねられた田中武宏監督(62)は「見たまんま、手がかからないです」と伝えたという。心技体がそろった宗山を、指揮官も「本当に良い機会を与えていただいた」と笑顔で送り出す。

27日に21歳。大学4人衆の1人として、プロの若侍に加わる。「学生としてトップチームに入っていく。学生らしさは忘れずにやっていきたい」と最高峰のチームに食らいつく。【佐瀬百合子】