“ジョージロー”が打って、走って攻撃の起点となった。巨人ドラフト3位の佐々木俊輔外野手(24=日立製作所)が3打数2安打。3回1死からロッテ西野の140キロ直球を中堅にはじき返した。やや右中間よりの打球に迷わず一塁を蹴る。スライディングで二塁を陥れた。リクエスト検証でも判定は変わらず。好判断で得点圏に進むと、岡本和の左前適時打で楽々と先制のホームを踏んだ。

1回1死からもチャンスを演出した。追い込まれてから4球目の126キロスライダーを引きつけて左前打とした。続く丸の打席。初球で二盗に成功。打線を活性化させ、2番打者の役目を果たした。球団では阿部監督が現役だった01年以来の、ルーキー野手の開幕スタメンに大きくアピールした。

東京ドームでは、今季初の試合だった。東京・日野市出身の佐々木にとっては、幼少期から通った場所。グラウンドの選手に憧れのまなざしを送りながら、応援で声をからした。「今まで憧れていましたけど、これからは自分が小さい子に憧れを与えられるようなプレーをしたいし、そんな選手になりたい」。今度は少年少女の目標となれる存在を目指し、プレーを続ける。

「おさるのジョージ」に似ていることから愛称「ジョージ」のルーキー。オープン戦の首位打者を走り続ける。これで34打数16安打で打率4割7分1厘。00年イチロー以来の打率5割超えも視界に捉える。イチローではなく“ジョージロー”と覚醒中の、がに股打法の背番号44。オープン戦残り5試合となってDHを初めて解除し、シーズンモードで迎えた一戦。その本拠地“開幕戦”でも暴れた。【上田悠太】

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