「牧野様」で4連勝!オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ牧野憲伸投手(24)が6回無失点の好投で2勝目を挙げ、チームの4連勝を導いた。2回に今季初の四球を与え、連続無四球イニングは「14」でストップしたが、3安打2四球4奪三振で開幕から3試合連続のクオリティースタート(6回以上を投げて自責3以内)を達成。防御率も0点台に突入した。22年ドラフト1位浅野翔吾外野手ら巨人の若手有望株らを封じるなど、NPB入りを狙う左腕の勢いが止まらない。

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牧野は前のめりでベンチから祈った。9回2死一、二塁でマウンドには同学年でBCリーグ時代からしのぎを削ってきた守護神、上村知輝投手(24)。「ちょっとヒヤヒヤしましたけど、心配はしてませんでした」。最後は中飛で5投手による完封リレー達成。3月21日以来2度目で本拠では初の0封勝利に、ベンチ前で両拳を突き上げた。

初回から持ち味を発揮した。1番郡と2番浅野を得意のスライダーで遊飛と三ゴロで打ち取ると、3番ティマにはバックドアのスライダーで見逃し三振。3試合連続で初回を3人で斬った。2回には今季初の四球を与えるなど、4回以外は走者を背負っての投球が続いたが、持ち味の粘り強さを発揮した。6回を投げ終え、100球を超えたところでお役御免となった。「テンポよく投げられたと思う。終盤でも(直球が)140キロに乗ってる球もあったので、そこはよかった」と納得顔だった。

自分のペースは崩さない。「火曜日の男」としてローテを守るが、登板予定だった前日9日が雨天中止。3月27日のDeNA戦も前日が雨天で流れ、2試合連続でスライド登板だった。それでも「全然気にしないですね」といつもと変わりなく準備を進め、チームを4連勝に導いた。橋上秀樹監督(58)は「いい意味で鈍くさいのかな」と笑いながらも、対応力の高さに目を細めた。

次回は、16日の火曜日に初対戦のロッテ戦に登板する。「チームが波に乗れるようなピッチングをしたいです」。チーム一番乗りで2勝目を手にした左腕は、さらに白星を積み重ねていく。【大島享也】

 

○…レジェンド稲葉大樹内野手(39)が待望の今季初安打を放った。8回に代打で出場。カウント0-2から巨人京本の真っすぐを引っ張り、右前打を放った。「ボールに打ち負けなかったし、(打球を)見たときにヒットコース行ってくれてたので、ホッとしました」。新潟18年目でチーム最年長。昨季まではコーチ兼任だったが、今季は選手1本でシーズンに挑んでいる。「これに満足せずに、もっともっと練習をやっていこうと思います」。若手に負けじと、これからもバットを振り続ける。