くふうハヤテ福田秀平外野手(35)が、球団初のサヨナラ勝ちをもたらした。阪神を相手に9回に同点とし、なおも無死満塁の好機。カウント2-2からスライダーを捉え、左中間を破った。

前ロッテのベテランは「打った瞬間、犠飛にはなると確信した。みんながつないで良い場面で回してくれた。期待に応えられて良かった」。笑顔で両手を広げ、全身で歓喜のウオーターシャワーを浴びた。

福田は代打出場した8回にも、1死二、三塁から左前に適時打。反撃ののろしを上げた。体調不良の影響で7戦ぶりの出場も、快音を連発。赤堀元之監督(54)は「8回の1点が大きかった。久しぶりの出場だったが、しっかりスイングしてくれた」とたたえた。

20日も本拠地で阪神と戦う。福田は「1つ1つの勝利、成功が自信になっていく。明日以降につながると思う」と言った。12日からの広島3連戦で初の同一カード勝ち越しを果たしたチーム。今季2度目の勝ち越しへ、まず先手を取った。

○…肉離れで出遅れていた東海林碧波投手(22)が、公式戦初登板した。0-4の8回に2番手でマウンドに上がり、予定の1回を無失点。劇的勝利に貢献した。上々のデビューを飾った196センチの長身左腕は「実戦は半年以上ぶり。ほっとした」と胸をなで下ろした。早大時代は「特発性後天性全身性無汗症」を発症するなど、公式戦未登板に終わった苦労人。続けて「登板ごとにどんどん成長していきたい」と力を込めた。