日本野球機構(NPB)が日本プロ野球選手会に提案している新たなFA制度の一端が4月30日、明らかになった。

現行では、国内FA権の取得には高校出身は累計8年、それ以外は同7年の1軍登録が必要となっている。これを1年ずつ短縮し、7年、6年とする。海外FAについては、NPB側は現行の9年を維持したい考えだが、まだ議論は始まっていない。

都内で行われた両者の事務折衝後、選手会の森忠仁事務局長が明かした。選手会の求めに応じ、NPB側は年数の短縮は認める構えだが、代わりの条件も示している。現在は登録日数145日で1年とカウントしているが、その日数を増やすというもの。当初の提案よりも日数は減らされたが、森事務局長は「どれぐらいというのは選手にも聞いているが、その範囲内ではない。レギュラークラスだったらクリアするかもしれないが、一部の選手だけにしか短縮が適用されないような条件になってしまう。それだと、あまり意味がない」と訴えた。

特例の扱いについても、NPB側は条件を出しているという。今後、選手に伝えて検討するが、選手会として同意は難しいことを示唆した。【古川真弥】