全日本選手権は筑後リバーズが関メディベースボール学院の追撃をかわして初優勝した。9月に行われる中学硬式野球5団体の夏の優勝チームで争う「エイジェックカップ・グランドチャンピオンシップ」(決勝・甲子園球場)への出場権を5団体で最初に獲得した。
ポニーブロンコ大会はSKJr.が羽田アンビシャスブロンコを破り、初優勝した。
【第50回全日本選手権】
▽決勝
筑後リバーズ8-6関メディベースボール学院
筑後リバーズは逆転された直後の5回裏に再逆転、8-4で迎えた最終7回表に2点差に迫られた。なおも2死一塁、3番手でマウンドに向かったのは4回1失点で降板後、センターを守っていた先発投手の大隅孝太郎(3年)だった。降板まで大隅が投じたのは84球。1日の投球数85球の制限まであと1球で、打者1人にだけ投げる権利が残されていた。石田博監督代行は「あと1人になったら、行くから」と大隅に告げていたが、描いていたとおりの場面が現実になった。
大隅は「みんな限界まで頑張っていたので、自分で決めたかった。いつもより、力が入りました」と投じた再登板4球目。好打者中山誠一郎(3年)を左飛に仕留めて試合が終わった。
ドラマチックに火消しを演じた大隅は先発マウンドでも、懸命だった。相手は昨年春から全国大会を3連覇している関メディ打線だ。「今までの相手とは圧が違った」と感じていた。バットだけではない。走者を許せば、盗塁など「仕掛け」を警戒した。投球数とともに、けん制球の数も増えた。「いつもより早くばてました」という4回を1失点で切り抜けて降板すると、試合が一気に動き出し、点の取り合いになった。6回裏には2点打二塁打を右越えに放つなど、今大会投打に活躍して、最優秀選手賞を受賞した。
敗れた関メディベースボール学院は昨年春から続く4連続全国大会制覇を逃した。特に昨夏は佐賀ビクトリーと延長11回にもつれこみ、選手の健康上の判断から同時優勝となっていただけに、単独優勝にかける思いが強かった。井土伸年監督は「後半の失点が響きました。負けて学ぶこともあります。なかなか1つになれなかったチームが、勝つことによって、次第に1つになっていった。それでも、あと少し何かが足りないということです」と話した。
昨年、同時優勝の佐賀ビクトリーはエイジェック杯の決勝の舞台・甲子園球場で初代王者に輝いた。同じ九州勢の快挙を刺激にしてきたという大隅は「日々、全国制覇を目標にしてきました。今度は甲子園でやりたい」と目を輝かせた。初日の準決勝を突破すれば、憧れの舞台へ。真の日本一を目指す戦いが待っている。
【表彰選手】
最優秀選手賞 大隅孝太郎(筑後リバーズ)
優秀選手賞 菊谷颯太(関メディベースボール学院)
殊勲賞 丸山大空(市原)、島田恭匡(将門)
【第48回全日本選手権ポニーブロンコ大会】
▽決勝
SKJr.4-2 羽田アンビシャスブロンコ
1年生による全国大会はSKJr.が松澤友也、山本隼颯、島田遼与の3投手が2失点に抑えて、羽田アンビシャブロンコを破った。打線は4回に松澤の左越え二塁打などで3点を奪い主導権を握った。2本の二塁打を放ち、今大会打率6割6分7厘と活躍した神山大地が最優秀選手に選ばれた。神山は「チームに貢献できてよかった。全国大会は応援の大きさっとか環境がすばらしくて、楽しかったです」と喜んだ。
羽田アンビシャスブロンコの石川晴貴主将は「春の関東大会でもSKに負けたので、SKに勝って、全国で優勝できるようにしたい」。優秀選手賞の森口篤人は「センターでダイビングキャッチとか守備が評価されたんだと思います。チーム一丸になれば強いチームになれると分かりました」と話した。



