DeNA三浦大輔監督(50)が、舞台裏や思いを語る「月刊ハマの番長~シーズン4~」。第6回は「番長の一喝」の舞台裏を明かした。8月27日の阪神戦(横浜)、ウィックに交代を告げに行くも「NO!」と続投を志願された。即座に「チェンジ!」と一喝。監督就任から4年目で初めて、グラウンドで感情をあらわにした。その舞台裏と残り27試合となったシーズン最終盤への覚悟を示した。【取材・構成=小早川宗一郎】

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番長が珍しくグラウンドで感情をむき出しにした。

「『交代だよ』って言いに行っただけですよ」

照れ笑いを浮かべながら振り返る。27日の阪神戦(横浜)、3点リードの7回無死満塁。マウンド上で「NO!」と交代を拒否し、続投志願するウィックを一喝した。

「最初は日本語で『交代!』って言ったんですよ。それが伝わってなさそうだったので、とっさに英語で『チェンジ!』という単語が出てきました。英語が通じて良かったなと(笑い)」

元投手として心情は理解しつつも、監督として勝つための判断だった。

「別にウィックを信頼してないわけじゃないです。流れ的にも悪かったので、監督としてそこを変えないといけないなと。本人の悔しさも理解できますけど、チーム全員で戦ってるので」

試合後には本人、投手コーチ、通訳と話をした。

「お互いの気持ちを伝えて、理解して、また明日から頑張っていこうと。抹消するという考えは全くなかったです。日本の野球を理解しようと努力して、春先よりも投球内容もずっと良くなってますから。まあ、お互いちょっと熱くなったということです(笑い)」

“番長の一喝”から阪神に連勝し、上位相手に10カードぶりの勝ち越しを決めた。同戦前には主将の牧が全体ミーティングを開き、シーズン残りのスローガン「勝ち切る覚悟」を発表。大逆転優勝を諦めない姿勢を示した。

「世間的には優勝は厳しくなったと言われてますけど、可能性は0じゃないですから。まだチームみんな、誰も諦めてないです。厳しいからといって諦める人はいらない、必要ないと思ってます。可能性がある限り、そこを信じて毎日必死にどれだけ戦っていけるか。阪神戦2試合のような気持ちを、毎試合毎試合続けて積み上げていくしかないです」

明るい兆しはある。リリーフ陣ではウェンデルケン、伊勢、中川颯らが1軍復帰し、野手では梶原が大きく成長。復帰した筒香らベテラン陣は出場機会が限られながらも、ベンチから声をからす。

「JB(ウェンデルケン)が戻ってきたことによって、リリーフも少しずつ落ち着いてきたところで伊勢も帰ってきて。カジ(梶原)はコツをつかんで1つ上のレベルに来たかなと。ゴウ(筒香)もベンチから声がかれるまで鼓舞してくれてますし、チームでは年上になってきた戸柱も柴田も、みんなで声を出してもり立てていい雰囲気の中で戦えています」

シーズンは最終コーナーに入った。まだ諦める時じゃない。

「神宮の最終戦でスタンドのファンの方から『俺たちも最後まで諦めてないからなー!』という声をかけていただいて。『もちろんです』ってこっちも思いました。ファンの方と一緒に覚悟を持って1戦1戦、最後まで戦っていきます!」

残り27試合で首位広島とは7差。3位阪神とは1・5差。勝ち切る覚悟はできている。

▽DeNAウィック もっとやれる自分というのを自分でも期待していますし、必ずやれると思っています。監督ともお話をさせていただいたので、もう何もなく次に向かっていけると思っています。

▽DeNA牧 4年間で監督が初めてグラウンド内で感情を出す姿を見ました。それだけ監督自身、思いもあると思いますし、それは選手に伝わったんじゃないかと思います。

▽DeNAオースティン 試合に勝ちたい熱い男が2人いたってことさ。

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