諦めない男たちの戦いが幕を開ける。マルハン北日本カンパニー硬式野球部「GIVERS」が24日、仙台市内のホテルで発足会見を行った。会見には本間正浩ゼネラルマネジャー、元ヤクルトの館山昌平監督(44)、元オリックスの福留宏紀ヘッドコーチ(49)、安保勇咲主将(22=亜大)が登壇し、発足の経緯や今後の大会出場予定などを説明した。
秋田出身の初代主将は並々ならぬ覚悟を語った。緊張した面持ちで臨んだ安保は「自分の発した一言、一言に責任が生まれるので、気を引き締めたい」と話した。2度のセレクションで選ばれた23人中20人が大学新卒選手。4年秋のリーグ戦時点でのレギュラー選手はおらず、実績に乏しい選手ばかりだ。
安保もそのひとり。小中高で主将を務め、レギュラーだったが、大学で初めて壁にぶつかった。「周りに圧倒されているうちに2年が過ぎて、気づけば4年生でした」。公式戦出場は3年秋の2試合のみ。代打での初出場と守備固めに終わった。
不完全燃焼の4年間だったが、1度も下は向かなかった。「プレー以外の練習準備や入念なアップ、グラウンド整備に1番に出たりという野球に向き合う姿勢を100%、全力で意識していきました」。野球が好きでたまらない、野球を諦めたくない。安保のような男たちが仙台に集った。
館山監督が言う。「大学の実績がなくても、セレクションでの数値と意欲で選出しました」。その中でも「安保選手は1番輝いていました」と、第1号の合格者に選んだという。チームはすでにオープン戦11試合をこなし、社会人や独立リーグのチームには未勝利。それでも館山監督はこう信じている。
「まだまだレベルの低いところではありますけど、投げられる喜びとか、試合に出場できる喜びを感じていると思います。試合の中で経験を積んでいる状態なので、志があれば十分通用するというか、活躍してくれる」
安保が言う。「(セレクションに受かり)正直驚いたのと、地元東北で社会人野球ができる喜びが強かったです」。チームが始動してからは全試合に出場。「試合に出られることが当たり前にならず、選んでいただいた理由と、大学時代のハングリーさを忘れずにやっていきたいです」。諦めない男はどこまでも熱かった。【木村有優】



