首位阪神が2位広島との直接対決第1ラウンドで快勝し、優勝した23年9月以来の9連勝でゲーム差を今季最大の7・5に広げた。4番佐藤輝明内野手(26)が初回に先制決勝の2点タイムリー。トップ森下の56打点に並び、21本塁打と合わせて2冠に返り咲いた。4番が勢いづけた打線は11安打6得点で広島投手陣を圧倒。23年に2リーグ分立後の球団8000号を放った背番号8が、今度は6球団目の5000勝を導いた。
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猛虎史に刻む節目の勝利を導いたのは、4番の一振りだった。初回1死二、三塁。佐藤輝はバットを折りながらも、しぶとく先発床田の足元にはじき返した。前進守備の狭い広島二遊間を破る先制の2点中前打。開始10分足らずで、阪神ペースに持ち込んだ。
「チャンスで回してくれたので。何とか1本出そうと思っていきました」
外角低めに逃げる139キロカットボール。フルカウントから捉えた一打だった。昨季は3割6分4厘と好相性だった床田。一方、今季は9打数1安打で1割1分1厘と抑え込まれていた。好左腕からいきなりの2打点。今季56打点目で、森下と並んで再び両リーグトップに躍り出た。21本塁打と合わせて打撃2冠の奪還だ。「(森下と)いい争いができているので。最後までこういう感じでいけたら」と充実の汗をぬぐった。
この1勝で、阪神は2リーグ分立後6球団目の5000勝に到達。23年5月19日の広島戦でも2リーグ分立後の球団8000号を決めた男が、またも節目を彩った。ヒーローインタビューでは「最高です!」と会心の笑顔。今年4月5日の巨人戦でも1リーグ時代を含めた球団8500号を放つなど、球団史にその名を残し続ける巡り合わせにも、持ってる男、スター性を感じずにはいられない。
フルスイングではなく、丁寧にセンター方向へミートした。豪快な打撃が魅力だが、得点圏に走者を置いた場面や2ストライク後には意識を切り替える。「長打はチャンスがあったらという感じですね」。ここぞの柔軟さを持ち合わせているから打点も積み上がる。7回には右中間へ三塁打を放ち、2試合連続マルチ安打。7月は7試合で月間3割4分6厘、1本塁打6打点と大暴れを続けている。
2位広島との直接対決第1ラウンドで完勝し、日本一に登り詰めた23年9月以来2年ぶりの9連勝で貯金は今季最多の16。今季最大の7・5ゲーム差をつけた。それでも、慢心はない。球団通算5000勝について藤川監督は「それはもう、先人のみなさんがやってきたこと。自分たちは今日の試合に勝って、また明日に向かう。それ以上でもそれ以下でもない」と次戦だけを見据えた。連勝街道を走る虎に、死角が見当たらない。【波部俊之介】
▼阪神が6月28日ヤクルト戦から9連勝。9連勝以上は2年ぶりだが、この9試合はすべて2失点以下。阪神の9試合連続2失点以下は63年9月29日~10月8日以来、62年ぶり。また、藤川監督は今年が1年目で、阪神の新人監督が9連勝以上は82年6月18日~7月2日に11連勝した安藤監督以来、43年ぶり。
▼阪神が2リーグ制後の通算5000勝を達成。初勝利は50年3月11日大洋戦で、通算成績は5000勝4859敗319分け。2リーグ制後に5000勝到達はセの巨人、中日、パのソフトバンク、西武、オリックスに次いで6球団目。1リーグ時代からの通算成績は5730勝5331敗352分け。



