プロ通算525本塁打の清原和博氏(58)の次男、清原勝児内野手(1年=慶応)が代打で出場し、四球と遊ゴロに終わった。だが、打席ごとに込められた意図と姿勢は、確実な成長を感じさせた。
2点を追う7回2死二塁、代打として登場。カウント1-2と追い込まれながらも冷静にボールを見極め、粘り強く四球を選んで出塁した。「負けていた展開だったので、とにかく出塁して後ろにつなぐことだけを考えていました」と振り返った。
9回の第2打席も、清原らしさが光った。後続につなぐ意識を貫き、3球ファウルで粘って出塁を狙う。結果は遊ゴロに倒れたが、球際への執念を見せた。「悔しい。ただそれだけです」と唇をかみつつも、目線は前を向く。「とにかく出塁して、後ろにつなぐという意識だけでした。ストレートをしっかり打ち返すことを考えていたので、少しは粘れたと思う」。
夏場は「質より量」をテーマに、自主練習を中心に打撃、走塁、守備の反復量を増やした。疲労がたまる中でも精度を落とさず、打撃後に走り込み、守備練習を組み合わせた。「スイングも強くなりましたし、春よりスケールアップできている実感があります。疲れた状態でも質を保つことを意識していました」と自信をつけた。
守備では一塁、二塁、三塁の3ポジションに対応。試合状況に応じて起用される柔軟性を高め、「とにかく試合に出たい」という思いを実践している。
昨秋の慶応4番、兄の清原正吾さんから譲り受けた赤いリストバンドをこの日も手首に巻いた。スタンドでは父・和博氏が息子の奮闘を見守った。
尊敬する存在は吉野太陽内野手(3=慶応)だ。「吉野さんの練習への姿勢を尊敬しています。とにかく野球に真摯(しんし)で、常に追求している。自分も追いついて、追い越したい。来年は後輩も入ってくるので、そういう先輩になりたいです」と引き締めた。
いよいよ新チームが始動する。「今季は5位に終わったので、来春は優勝が目標。その中でどう貢献できるか、この秋、冬を通じて突き詰めていきたい」と力を込めた。堀井哲也監督(63)も「清原は夏を越えてスイングに力強さが出てきた。将来はプロを目指している選手。ここを踏ん張ればぐっと成長すると思う」と期待を寄せた。
◆清原勝児(きよはら・かつじ)05年5月1日、東京港区生まれ。幼稚園年長から野球を始め、慶応幼稚舎(小学校)6年時にはジャイアンツジュニアに選出された。中学時代は世田谷西シニアに所属。慶応では2年秋からベンチ入り。23年春夏連続甲子園出場。夏は107年ぶり日本一に貢献。名前の由来は「勝つ、こどもで勝児」。175センチ、80キロ。右投げ右打ち。



