大きな1勝をつかんだ。DeNAが敵地での一戦で、阪神を相手に今季初勝利を挙げた。開幕から4連敗。相川亮二監督(49)は、5戦目で初白星となった。ウイニングボールを手に、スタンドのファンに手を振った。勝利の瞬間、右手で小さくガッツポーズした。DeNA相川監督は、初勝利の感想を問われ「特にないです。というのはうそです」といたずらっぽく笑った。

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監督就任後も“今まで通り”を強調。「心境の変化はないですね」「考えていることは変わらない」と度々、口にしていた。

「監督になったなって実感が湧くのは、きっと目標を達成できた時じゃないですか。優勝したら『監督としてよくやったな』って思う気がします」

指揮官の役割を果たしていく中で「監督になったから、態度や発言が変わるのは一番嫌なこと」ときっぱり。選手、コーチ、監督と肩書が変わっても、やることは変わらない。「選手時代もコーチ時代も一緒。勝つため、優勝するためにやっている」と力強かった。

現役時代は「ポスト○○」と言われることが多かった。「ポスト谷繁、ポスト古田って。最初はそうなろうと思ってたんだけど、どうやったって谷繁さんや古田さんにはなれないんだなって」と振り返る。そして、1つの気づきがあった。

「『僕は、僕でしかない』って。監督になってからも理想の人はいる。でも、その人にはなれないから」

ただひたすら勝利に向かって突き進む。新体制が始動した昨年の秋季トレーニング初日。訓示では「『監督』と呼ばなくても全然気にしないので」と伝えた。「相川監督」と呼ぶ選手もいれば、「亮二さん」と呼ぶ選手もいる。「『監督』って呼ぶ人は、たぶんそういう立場だから言ってるんじゃないかな。本当の意味で『監督』って呼んでもらうためには、優勝しないと」。自分自身に言い聞かせるように、言葉を紡いだ。

開幕4連敗から始まった26年シーズン。挑戦の先に、悲願がある。リーグ優勝への旅路は始まったばかり。“相川DeNA”が大事な1歩目を踏み出した。【山本佳央】

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