昨季の新人王といえども、安穏としてはいられない。宮崎での合同自主トレーニングに参加した巨人松本外野手は「監督から『レギュラーを取ったわけではない』と言われたし、自分もそう思う。また一からスタート」と、気を引き締めて春季キャンプに備えている。

 昨季途中に「2番中堅」に定着。規定打席には満たなかったが打率2割9分3厘、16盗塁をマークし、チームメートの山口に続いて育成選手出身の新人王に輝いた。「育成の巨人」の看板を掲げるチームの象徴的存在となった。

 飛躍を遂げるとともに「1年間出続けるのは大変」と痛感した。疲労や対左投手対策で、先発から外れた試合もあった。体力面に加え、打撃での力強さを増すことも課題。オフは体幹と下半身の強化に取り組んだ。

 キャンプでは昨季主軸を務めた亀井や、同い年のルーキー長野、復活を目指す高橋由らとの競争が待っている。合同自主トレを終えた30日に松本は、「いい練習ができた」と笑みを浮かべた。層の厚い外野陣の中で、まずは定位置確保を目指す。

 [2010年1月30日19時38分]ソーシャルブックマーク