阪神のレギュラー8人衆が決まった。最後まで激戦が繰り広げられた二塁手に、平野恵一外野手(28)を起用することが19日、決定的となった。岡田監督が投手の左右で起用選手をかえる「ツープラトン策」をとらない考えを明かした。

 「(関本との併用について)そんなの全然思ってない。ツープラトンで行くなんて開幕から思わへん。右左(投手を)打てんかったら併用になるかもしれんけど、打ったら使うよ」

 平野は宜野座春季キャンプ序盤の2月5日に左太もも裏を負傷。2軍でのリハビリを強いられていた。だが、1軍再合流後はオープン戦でも活躍。7試合に出場し、打率4割4分4厘をマークするなど、春先の出遅れを取り戻した。17日の巨人戦では初回に左腕内海から右前打を放った。判断材料のサウスポーも攻略し、さらに評価を高めた。

 3月28日の開幕横浜戦は右腕三浦の先発が濃厚。左打ちの平野が「2番二塁」に収まりそうだ。ただし、平野が結果を残せなければ話しは別だ。その場合、指揮官は選手層の厚さをフルに生かす考えだ。「2年前も神宮で、藤本が一番いいスタート(開幕戦3打数3安打)を切って(ずっと)藤本で行くつもりやった。自打球を目に当てて関本になった。何があるか分からんけど」。

 この日、平野は倉敷の室内で打撃練習を行うなど、調整に余念はない。「2番を打つなら、赤星さんと最高の1、2番と言われるようにしたい」と話しており意気込みは十分。もうひとつ、スタメンの定まっていなかった右翼はフォードが濃厚で、フィールドを埋める野手はそろった。