<ロッテ4-3楽天>◇8日◇千葉マリン

 楽天が、お粗末な守備で白星も取り逃した。野村克也監督(73)も「出るのはため息ばかりなり…。リックは外野では使えんな。そういう結論が出ました。遅いけど」と、左翼リックの守備をボヤいた。1点リードの3回だ。左中間に上がったロッテ今江の打球に、リックはグラブを上げて追いかけるが、わずかに届かない。フェンス直撃の三塁打となった。続くランビンに四球を出すと、雨が激しくなり40分中断。再開後に同点にされ、リードしていた勢いに完全に水を差された。

 野村監督は「(先発の)永井は気の毒や。あんだけ足を引っ張りゃな。信じられないよ。プロのレベルじゃない。ヒットになっているけど、イージーフライ。公式記録員はどこ見ているんだ?

 プロのチームで野球やりたいよ。ミスがお粗末すぎる」と、リックをバッサリ切り捨てた。1回には内村が先頭打者ランビンの飛球を見失うミスもあり、徒労感は増すばかり。

 この日勝てば、野村監督の監督通算成績も1507勝1507敗の勝率5割に復帰するところだった。ところが、守乱で連勝も2でストップ。さらに、マイナス面は一気に噴出。6日の西武戦で左足首をねんざした高須の長期離脱が判明。また、鉄平が体調不良でスタメンを回避。3割打者2人を欠き、ただでさえダメージがあるのに、この守乱負け。「どっちが最下位か、分からない試合だ」と野村監督。5回終了後には打ち上げ花火の煙で試合中断という珍現象も。視界不良が、チームの今後に重ならなければいいのだが…。【金子航】

 [2009年5月9日7時50分

 紙面から]ソーシャルブックマーク