<楽天2-12巨人>◇22日◇Kスタ宮城
巨人の「超攻撃的1番」坂本勇人内野手(20)が初の先頭打者本塁打を放ち、巨人が交流戦初勝利を挙げた。楽天の先発永井の内角直球を左翼スタンドへ7号ソロで口火を切ると、李承■内野手(32)は2打席連発の9号3ラン、10号ソロ。チームは14安打、12得点で楽天を粉砕した。先発ディッキー・ゴンザレス投手(30)は、8回2失点の好投で4連勝を飾った。
相手の術中にははまらなかった。巨人坂本は頭と心を整理して、打席に入った。プレーボールから5球目の直球だった。思い切りたたくと、ライナーで左翼席に突き刺さった。プロ初の先頭打者アーチは今季7号。「出塁ってことを意識していました。ミートを心がけた結果です」。若武者の一撃が、札幌で惨敗したチームに活気を与えた。
この日の先発は、右腕永井だった。楽天野村監督は左腕長谷部にダミー調整をさせて煙幕を張った。練習中あいさつに訪れた尾花投手総合コーチに「奇襲があるに、決まってるだろ」と宣言。だがチームには、事前に取り決めた約束事があった。「どちらが来ても慌てることだけはやめよう。動じたら(相手を)調子に乗せてしまう」。永井を想定し打撃練習は右投手中心。泰然自若を貫いた結果は吉と出た。
坂本にとって、永井はむしろ歓迎すべき相手だった。打撃練習を終えると「どっちが先発なんですかねぇ。実はボク、右の方がいいなぁ、って。(長谷部の右打者に向かって)入って来るボールよりは」。身ぶりを交え、人懐こく笑って言った。先発を読み切り、好イメージでゲームに入る。策士野村監督の術中にはまらない準備と心の余裕があった。
前日21日、ボヤキで有名な野村監督から「オレの好きなタイプの選手」と、称賛された。坂本はこの日、新聞で詳細を知ったが「ありがたいですけど、まだまだ(現状に)満足していない。もっと上を目指していきたいんで」と、“ほめ殺し”にも動じることはなかった。
理想の1番打者とは何か-。模索する中で、1つの決めごとがある。積極性が持ち味だが、1打席目では慎重な一面も見せる。先発永井はこの日が初対戦。スライダー、フォーク、直球の3球種を引き出し、次打者へ“生きた”データを届けた。
坂本
初めて当たる投手は生のデータがない。直球は何キロくらい出るのか。変化球は何を投げ、どんな軌道なのか。どれだけ1番打者としてデータを残せるか。打てるに越したことはないですが、次のバッターの参考になる打席にしないといけないと思うんです。
先頭弾だけではない。この日は6打席で5出塁。4投手に1人で計29球を投げさせた。真の先頭打者へ-。その追求心が20歳の成長スピードを加速させている。【久保賢吾】※■は火へんに華
[2009年5月23日8時39分
紙面から]ソーシャルブックマーク



