ロッテにテスト入団した前阪神の今岡誠内野手(35)が、名刺代わりの一発を豪快な場外弾で決めた。9日、石垣市中央運動公園野球場で初のシート打撃を行い、1打席目に新外国人ビル・マーフィー投手(28=ブルージェイズ)の136キロ内角直球を左翼場外へ運んだ。推定飛距離120メートル。これが“チーム1号”にもなった。「初めての実戦形式でどうかなと思ったけど、大丈夫かなという1日になった。アピールするしかないから」と笑顔で話した。

 ネット裏で見守った元同僚の赤星憲広氏(33=野球評論家)も目を見張った。キャンプ視察に訪れており、「ここ1、2年のバッティングに比べたら全然良い。全盛期に近いと思います」と、確かな変化を口にした。3打席目にもスライダーを左翼へ運ぶ二塁打を放ち、2打数2安打で貫禄(かんろく)を見せつけた。

 だが一方で、不安視されていた三塁の守備では2失策とミスも出た。西村監督は「現時点でミスが出た方がいい。課題が見つかるから」とフォロー。今岡本人も十分に自覚しており、全体練習後に2日連続となる特守を志願した。「ミスした時は練習して自分の気持ちを切り替えられる。ただ打てればいいというだけじゃなく、反省しながらやっていきたい」と、あらためて意気込みを語った。【鳥谷越直子】

 [2010年2月10日8時26分

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