楽天の新守護神候補フアン・モリーヨ投手(26=ツインズ)が19日、衝撃的な紅白戦デビューを飾った。最終回の7回に登場し150キロ超えを連発。最初の藤井に対しては、カウント1-1から内寄り高め直球。藤井は読み通りの直球に手を出したが、バットを折られ、打球はフラフラと右中間に上がった(中飛)。スピードガンは155キロを計測した。

 続く塩川にも155キロを2球。最後は154キロで遊ゴロに仕留めた。楠城からはチェンジアップで空振り三振を奪った。「いい感じ。155キロ?

 今日は90%くらいかな。もっと試合で投げたら、もっと速くなるよ。日本のボールでチェンジアップがよく落ちる」と笑顔を振りまいた。

 あのクルーンを超える兆しありだ。05年の横浜クルーンは3月後半のオープン戦で最速153キロだった。藤井は「クルーンよりもスピンが利いていて、球質は重い」と証言。凡退したが一塁走者役を務めた塩川は「けん制も、クイックもしっかりできている」と言う。楠城は「あのチェンジアップ、もうフォークですね」と落差に驚いた。ブラウン監督も「今日以上のスピードを出せる能力を持っている」と、最速167キロ説に納得の表情。田中もあきれるように「DNAが違う」とボソリ。チーム内の期待は着実に大きくなっている。【金子航】

 [2010年2月20日8時39分

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