阪神真弓明信監督(56)が強気に「星野超え」を宣言した。5日に札幌から空路で高松入り。前日4日の日本ハム戦では5投手で1失点リレーをするなど、不安材料だった投手陣が予想以上に好調だ。「投打とも不安がない」という報道陣の問いかけに、「そんなことはない」と表情を崩さなかった。ただ言葉の裏には自信が潜んでいた。

 その表れが開幕9連勝ノルマだ。開幕4カード目に宿敵巨人との対決がある。それまでにいかに貯金を作るかで、スタートにも影響する。真弓監督は力強く言った。「巨人だから、というわけじゃなく、開幕ダッシュすると言っているから、全試合勝つくらいの気持ちでいかないと」。球団では星野監督時代の02年にタイ記録となる開幕7連勝をマーク。それを上回る快進撃で弾みをつけたい思いだ。

 自信の裏打ちはある。先発陣は安藤、能見をはじめ、8人でローテーションを争っている。二神が枠から漏れた場合は2軍で英才教育する予定だが、小嶋の起用に関しては不敵な笑みを浮かべた。「今年は力強さが出てきた。今までの小嶋と同じとは考えないほうがいい」。昨年までは先発タイプだったが、中継ぎで配置する考えを否定しなかった。ジョーカー的な存在になれば、投手起用にも幅が出る。打線は城島らの加入で厚みが出るのは間違いない。これに好調投手陣も加えた強力エンジンで、球団史上最高の開幕ダッシュという青写真を描いた。【田口真一郎】

 [2010年3月6日12時20分

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