オリックス岡田彰布監督(52)が10日、高知キャンプ中のミーティングで「本塁打不要論」を説いていたことを明かした。日本ハム戦で単打2本だった長距離砲T-岡田の話題の中で「本塁打はカブレラだけでいいと言ったんよ。だからそういう打撃をしてるんちゃうか」と語った。

 昨年はリーグ2位のチーム打率2割7分4厘を残しながら最下位の585得点と非効率だった。新指揮官は意識の問題と分析。「岡田でも進塁打を打たせるし、バントのサインを出すかもしれない」と正田打撃コーチ。本塁打の“色気”は捨てて、工夫を重ねて1点をもぎ取りにいく。T-岡田も例外ではなかった。

 偶然にも、この日の試合では「教え」を守ったように10安打すべて単打だったが無得点。監督は「タイムリーが出なかっただけ。オープン戦でヒットが出てるだけいいやないか」と余裕の笑み。意識は浸透していると判断しているようだ。

 試合後には予告通り、野手全員が異例の「アフターワーク」で2時間近くも打ち込んだ。正田コーチは「シーズン中もデーゲーム後ならできる。田口や北川のベテランも、もがく姿を若手に見せないと」とニヤリ。開幕目前、“岡田色”がまた鮮明になった。【柏原誠】

 [2010年3月11日12時8分

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