首位中日と3位巨人が敗れ、阪神に優勝へのマジックナンバー8が点灯した。ただ、中日の優位は変わらない。そんな状況の中、真弓明信監督(57)は、甲子園で行われた指名練習の終了後、約1時間、球場内を1人で歩いた。汗にまみれ、荒い息づかいでクラブハウスに戻り、報道陣の問いかけには応じなかった。

 残り9試合に向けて、指揮官は動いた。28、29日の巨人戦(甲子園)に向けて西村、川崎の中継ぎ陣の1軍登録を抹消。だが、呼び寄せた投手は杉山だけ。投手の枠を1つ削り、チームに勢いを与える存在として桜井を指名した。右ひじ痛の影響もあり6日に2軍に降格した桜井は、2軍戦で18打数7安打4打点、2本塁打。さっそく1軍練習に合流し「(右ひじは)問題ない。そんなこと言ってられない。絶対に勝つ、絶対に打つという気持ちで臨みたい」と気合十分だった。

 スタメン復帰した金本に、桜井も先発に名を連ねれば、開幕戦のメンバーが顔をそろえる。強力打線の原点回帰とも言える。真弓阪神が攻めて、5年ぶりのリーグ制覇を取りにいく。【田口真一郎】

 [2010年9月27日9時7分

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