巨人のシリーズ男・藤井秀悟投手(33)が、短期決戦の鍵を投手陣に伝授する。今季、日本ハムから移籍した左腕は先発陣で唯一、CSファーストステージの先発経験を持ち、勝利投手で突破に貢献。昨年は第2ステージで白星、日本シリーズでも巨人を相手に7回無失点と好投するなど、短期決戦で無類の強さを誇ってきた。

 12日の宮崎フェニックス・リーグでの調整登板に備え、この日に宮崎入り。心技体で本番モードに入る中、自らの経験則をもとに「勝利の3カ条」を掲げた。(1)初球から勝負球を使う。「短期決戦ではラミちゃんのようなホームランバッターも、普段とは少し違う打撃をするはず。投げる側も意識し、勝負球をどんどん投げるくらいの意識で」(2)緊張感を楽しむ。「緊張するなという方が無理。でも、緊張して投げられる機会があることを幸せに感じて投げることが大切。せっかく自分たちに与えられたチャンスなので」(3)基本に忠実に。「打者の攻め方は多少変わっても、先頭打者を出さない、先取点を与えない、ということは変わらない」

 この日は朝井とともに練習。ダッシュ、キャッチボールなどで調整した。「どの場面でもいけるように準備をするだけです」。積み上げてきた経験を生かす。【久保賢吾】

 [2010年10月12日9時47分

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