前日14日の西武19回戦(福岡ヤフードーム)で右膝に死球を受けたソフトバンク松中信彦外野手(37)が15日、福岡市内の病院で精密検査を受け、右膝蓋骨(しつがいこつ)骨折と診断された。全治は約4週間。今日16日に出場選手登録を抹消される。

 秋山監督に診断報告を行うため福岡ヤフードームを訪れた松中は「悔しいけど防ぎようがないので。今まで折れたことがないので大丈夫かと思ったけど」とショックを隠せなかった。チームにとっても大きな痛手だ。「シーズンは無理。クライマックスシリーズがギリギリ」と本人が話すように、リーグ戦期間中の復帰は絶望的。前日にはエース杉内が左肩違和感で離脱したばかりで、主力に故障者が相次ぐ今季を象徴するようなアクシデントとなった。

 松中はスタメンに定着した中盤以降は勝負強い打撃で勝利に貢献してきた。小久保が骨折で離脱した8月上旬からは4番を任され、打線をけん引。昨季は不調だったが、ここまで88試合に出場、打率3割8厘、12本塁打、36打点をマークした。「一番大事な時期に離れることになってしまってチームに申し訳ない」。連覇へ近づくチームに、最後の試練が訪れた。