<楽天7-1西武>◇1日◇コボスタ宮城

 ほろ苦いスタメンデビューだった。西武森友哉捕手(18)が1軍3戦目で初めて「7番・捕手」でスタメンマスクをかぶった。「配球の部分で大量失点の場面は焦りすぎた。思い切ってやれと先輩方に言ってもらったんですが、自分が思っているようなプレーはできなかった」。緊張感を漂わせながら務めた扇の要でプロの洗礼を浴びた。

 28歳、7年目の藤原とのバッテリーで4回までは2安打無失点に抑えた。順調かと思われたが勝負どころで課題を露呈した。投手が2番手武隈に代わった5回1死満塁のピンチ。楽天藤田を2球で0-2に追い込んだ後の3球目だった。森が要求したカーブが甘く入り、逆転の2点適時二塁打を許した。この回だけで一挙5失点し、6回の守備からはベンチに下がった。

 首脳陣も厳しい評価を並べた。田辺監督代行は「ルーキーだからしょうがない部分もあるけど、走者を出してからのリードとして課題が残った」とし、今後の起用は現時点では未定とした。袴田ヘッド兼バッテリーコーチも「もう少し、バッテリーで考えないといけない。まだまだやることは、いっぱいある」と山積みの宿題を与えた。

 超高校級でプロ入りした森とはいえ、最初から完璧とはいかない。打撃もデビューから2打席連続安打中だったが、この日は2打数無安打。それでも、将来が楽しみな18歳であることは変わりない。「もともと、そんな簡単ではないことは分かっていたし、5イニング守れたということは良かったと思う」と森。経験こそが成長への最大の糧になる。【為田聡史】