オリックス新人選手は10日、既に入寮したドラフト1位山崎福をのぞく8人が神戸市西区の合宿所に入寮した。2位の宗佑磨(むね・ゆうま)内野手(18=横浜隼人)は幸運のブレスレットを持ち込んだ。ギニア人である父のルーツを身近に感じるため、中3の冬休みに近国ガーナの首都アクラを訪問。その際に呪術師から贈られた「ジョパタ」と呼ばれるお守りだ。

 「つけてからいいことばかり。高校の公式戦でヒットを打てなかったのが2試合だけなんで。ちゃんと自分を守ってくれます」。普段も肌身離さず、試合でもユニホームのポケットに入れ続けてきた。

 2週間滞在したガーナでは、同世代で両親の出身国が違う人とも交流を持ち、世界観が変わった。「それまで自分はハーフだと気にしていたが、向こうの人たちは堂々としていて勉強になった。小さいことだと思った」。母ミカさんも「引っ込み思案だったのが変わった」と言う。

 2年春の神奈川県大会では松井裕樹(現楽天)から2安打した。50メートル5秒8の俊足、立ち幅跳び2メートル70で校内トップだった高い身体能力を誇る。イチローを尊敬する「オリのムネリン」は、プロでもお守りをポケットに忍ばせて幸運を呼び込む。【大池和幸】