オリックス岡田彰布新監督(51)が“初采配”で妙手を繰り出した。菊池指名の可能性があると見られていたが「最初から全然考えていなかったよ」とニヤリ。日本文理大の左腕・古川秀一(22)の単独入札に成功した。指名した5人全員が投手で、なんと左腕が4人、高校生は1人だけ。徹底的にピンポイント補強を行った。

 「予定通りやな。90点くらい。ほしい野手を先に取られたからな。でも、とにかく左投手を取るつもりやった。菊池?

 俺は菊池なんて一言も言ってないぞ。左腕がほしいと言っただけやで」。してやったりの表情だ。

 リリーフ陣、特に左腕は手薄で、今季は接戦で泣いた。2位は現在1軍にはいないタイプのサイド右腕の比嘉幹貴(26=日立製作所)。「2人ともほしかった。菊池に行っていたら両方取れていたかどうか」。3位の高校生左腕の山田修義(18=敦賀気比)は「まさか残っているとは」と幸運にも恵まれ、その後も4位前田祐二(23=BCリーグ福井)、5位阿南徹(25=日本通運)と即戦力左腕を指名した。

 菊池フィーバーもどこ吹く風の極端な戦略は実を結ぶのか。左腕王国となればベンチで「左うちわ」となるのは間違いない。