<侍ジャパン強化合宿>◇18日◇宮崎
野球は決断の連続だ。局面、局面で、どう判断し、どうプレーするか。それが、紙一重で勝敗を分けることになる。3大会ぶりの世界一奪還を狙う侍ジャパンの決断を「どうする○○」と題し、深掘りする。
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ダルかダイエットか、どうする-。侍ジャパン宇田川優希投手(24)は知っていた。強化合宿2日目となる18日、ダルビッシュがブルペン入りすることを。ただ、投手陣が見学のため続々とブルペンに集結する中、向かったのはウエートルームだった。「減量のためにやっていることをやりました」。メディシンボールやラダーを使って黙々とトレーニングに打ち込んだ。
「見たかったですけど…」。本音はそうだ。ただ、「それよりもやらないといけないことがある」。体重100キロ超で2月を迎え、調整不足の姿にオリックス中嶋監督から苦言を呈されていた。2月上旬に減量開始。目標の97キロ台まで落とし侍ジャパンに合流した。
中嶋監督とは、97・5キロ以下をキープしWBCから帰還することを約束。昨年の日本シリーズと同体重で「去年もよかったので、あの体重に戻そうと」。憧れのダルビッシュの投球より、自チームの指揮官と交わした約束が何よりも重い。
オリックス厚沢投手コーチがブルペン担当コーチとして侍ジャパンに同行。「宇田川は24時間、監視する」と目を光らせ続けている。前日17日には、同コーチを介しダルビッシュと初会話。「減量してるの? また聞きに来て」と言葉をもらい、「どういう食事をとっているか聞きたい」と思案中だ。この日は外野芝生でアップ中に転んだ際、「大丈夫?」と声をかけられる一幕もあった。
宿舎の食事では揚げ物回避の日々。「好きなカロリーの高いものを我慢して」。ブレない男は19日に今合宿で初めてブルペン入りする予定。「15人目の投手」として滑り込みで選出された日本の秘密兵器が、グラウンドでは迷いなく腕を振る。【中野椋】




