侍ジャパン山本由伸投手(24)が、強化合宿で初めてブルペン入りした。
直球に加えカーブ、カットボール、フォークを交え36球。ダルビッシュらナインが見守る中、全球“クイック投法”で投げ込んだ。3月のWBCでは1次ラウンド4戦目、12日のオーストラリア戦先発が有力。日本の背番号18が、本番モードに入っていく。
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ノーワインドアップに入ると、もう瞬きできない。山本が左足を全く上げずに、中村に弾丸を投げ込んでいく。36球、全てがクイック投法だ。「どれも微妙でしたね」。今季から取り組む新フォームはなじんできたが、自己採点は高くない。「ブルペンで気持ちよく投げられる日もそんなにないので、いつも通りといえばいつも通りですね」と強調した。
ドジャース関係者、ダルビッシュらも見守った。独特なフォームをダルビッシュはどう見たのか。「根本的には以前のフォームと変わらないことをしてる」。トップクラスにしか分からない感覚がある。「見た目はトリッキーに見えますけど、ある部分の動作を切り取っているだけ。体重移動に関しては一緒のことをしている」と解釈した。
一方で「自分がどういう感覚で投げたいか分かってる選手なので、自分にはちょっと到底理解できないところがあると思う」とも言った。ダルビッシュでも理解不能な境地なのか。先輩の熱い視線にも、山本は「いつも通り頑張ろうと、へへっ、そう思いながらやりました」と通常運転だ。
ダルビッシュには刺激を受けるばかり。話題は野球だけじゃない。「プライベートジェットの話とか…(笑い)。聞いてて楽しいです」とちゃめっ気たっぷりに言った。大谷、ダルビッシュとともに主戦として期待される24歳は、3月12日のオーストラリア戦の先発が有力。「3週間、できることをやろうと思ってます」と力強い。
21日からの第2クールは「多分、試合までバッターに投げない」とブルペンで調整を重ねる予定。「試合での細かい技術はこれからやること」と25、26日に行われるソフトバンクとの壮行試合を見据える。沢村賞右腕がまた1つ、ギアを上げていく。【中野椋】
◆山本の国際大会 19年プレミア12ではセットアッパーとして起用され、決勝の韓国戦を含む5試合で5回6奪三振1失点。21年東京五輪ではドミニカ共和国との開幕戦に先発し6回を9奪三振無失点。準決勝の韓国戦でも好投し、2試合で防御率1・59を残して金メダル獲得に貢献した。
▽中村(山本のボールを受けて)「沢村賞とってる投手ですから、球も一級品。調子が良くないって言っていたけど、対打者になれば上がってくると思う。いつもバッターとしてしか見てなかったので、あらためてすごいなと感じた」




