どうするダルビッシュ。ソフトバンク戦前に、ダルビッシュ有投手(36)が強化合宿2度目のライブBPを行った。実戦形式の登板で、打者5人、11打席で32球、安打性の当たりは3本だった。気温10度ほどで「最初は体があまり動かなかった」。それでも「2イニング目は真っすぐもいい球が出てきて、大きいスライダーは最初からいい感じ」と納得の球もあった。

例年にない方法に挑んでいる。メジャーリーガーのため、ルールにより、3月6、7日の強化試合からしか出場できない。だが、WBC1次ラウンド2戦目の同10日の韓国戦先発が有力。登板間隔から強化試合は出場しにくい。パドレスのキャンプに参加すればオープン戦で調整できた。実戦機会を捨ててでも、侍ジャパンのメンバーと合宿から一緒にやることを選んだ。

代わりに「あまり好きじゃない」というライブBPを重ねる。味方に投げるため「特に右バッターに当てないようにすると、肩をどうしても開いて投げてしまう」からだ。この日も右打ちの甲斐への直球が内に甘く入り、左中間を破られた。ただ、そんな環境でも調整を進められる。

「去年の試合前の準備をやろうと。なるべく試合に近づける」と、まず外野でダッシュとキャッチボール。試合さながらのプロセスを経てマウンドに上がった。最初の4打席、14球を終えると、約2分半のインターバルを取って2イニング目へ。全て試合想定だ。WBC前最後のライブBPとなる次回は、3イニングを予定する。「次はクイックなどを交ぜて」。ダルビッシュには「こうする」という本番までの道筋が見えている。【古川真弥】

▽日本中村(ライブBPに登板したダルビッシュの投球を受け) 受けるのが初めてだったので、軌道を確認したり、いろいろな球を要求した。これがダルビッシュさんかと思いながら受けてました。