侍ジャパンの佐々木朗希投手(21=ロッテ)が4日、自己最速165キロをマークした。

4日昼、担当する西武の試合直前に、私は先輩記者ら数人に“予言LINE”を送った。「圧倒的な投球を始めた球場です」「名古屋だし164とか165投げるかも」。当たった。

19年は高校野球担当、20~22年はロッテ担当として計4年間、佐々木を取材した。計48試合、3742球を球場で見た。現時点では日本一、佐々木の球を見ているかもしれない。

初ブルペンと完全試合の衝撃は色濃いが、それ以外だと21年8月3日、東京五輪開催中に行われたバンテリンドームでのエキシビションマッチが強烈だ。空振りとどん詰まりの山。直前の登板までより、一気に平均球速が3キロ増。「直前につかんだことがありました」と本人も話した転換の局面。テレビ中継がなく、報道陣もまばら。田村が「マジえぐかった…」と絶句した“名古屋の衝撃”をやはり再現してしまった。

テレビ観戦も含めれば高3以降、公開された全試合の全4802球の球速を手元に残している。19年4月の163キロから、肉体強化の時期を経て、昨年3月に164キロを出すまで約3年、2767球を要した。昨季は公式戦だけで計340球の160キロ台。164キロが11球で、高校時代から「いつか投げたい」と目標にする大台には届かなかった。初の164キロから1951球、24試合、約1年で、ついに「165」を表示させた。【金子真仁】

【WBC】侍ジャパン岡本和真V弾!佐々木朗希3回無失点、自己最速165キロ/詳細