1次ラウンドで日本の最大のライバル韓国は、オリックスに2-4で敗れた。9回に元中日李鍾範氏を父に持つ李政厚外野手(24)の右前打を皮切りに2点を返した。だが、8回までは散発6安打で無得点。守っては3失策もあり、小刻みに点を失った。若手主体の相手にも、見せ場は限られた。それでも、イ・ガンチョル監督(56)は「2軍選手であれ、投手がよければ勝つもの。今日は、あまり相手投手の情報がなかった。相手を知っていたら、もっと違う結果になっていたと思う」と平然としていた。

トミー・エドマン内野手(27)、金河成内野手のメジャーリーガー2人を迎え入れ、日本同様、この日初めてフルメンバーを組んだ。エドマンは無安打だったが、二塁で好守連発。ゴールドグラブ賞の実力を見せた。1安打の金河成は三塁から遊撃に回り「サードでも、ショートでも、セカンドでも、チームが勝つのであれば応じたい」と頼もしかった。メジャー組が入ったことで、李監督も「全員がそろって試合するのが初めて。雰囲気は悪くなかった」とうなずいた。

心配は守護神に起きた。7回途中から登板した最速158キロ右腕の高祐錫投手(24)が8回、1死三塁から茶野に2球を投げたところで降板。首がつった。李監督は「状態は夕方、チェックして分かる」と話すにとどめたが、昨季42セーブのセーブ王が万全でなければ計算は狂う。それでも「最終的な点検は終わった。打者はコンディションを上げて行く」と、あくまで前向きだった。【古川真弥】

【WBC強化試合】韓国代表、9回粘り2点返すも2-4でオリックスに敗れる/詳細