どうする、4番封じ-。侍ジャパンが、メキシコの左打者対策として極端な「シフト」を敷いて封じ込める作戦を取り入れる。

準決勝では、過去5試合で見せなかった新たな手を打つことになった。17日に対戦相手が決まって以来、首脳陣はデータ班の情報を元にメキシコ打線を分析。ピンチの芽を事前につむために、極端なシフトで対処する方針を固めた。白井ヘッドコーチは「メキシコの選手で打球方向の傾向がはっきり出ている選手がいるので、その選手が打席に立った時にです」と、反復練習の意図を説明した。

最大のターゲットは、昨季35本塁打の4番テレス。引っ張り専門の大砲で一、二塁間への強い打球が多いため、二塁手の牧または山田が右翼前の芝生部分で待ち構え、一塁手の岡本または山川、遊撃源田の3人が右側を固める。内野の要となる源田は「併殺だけですね。いつもと動きが違うので。でも、限られた打者しかやらないと思うので大丈夫」と不安視していない。遊撃の位置を守る村上も「ヤクルトでもやってましたし、普通に球を捕ってトスができれば」と自信をのぞかせた。

基本的には、走者なしまたは走者一塁のケースが対象。城石内野守備走塁コーチは「メジャーでどうしているかも参考にして決めたい。試合になったらどういう打球が行くか分からないので」と、試合前まで対策を講じる考えを明かした。投手を中心に「守り勝つ」のが、侍スタイル。相手の得点源を封じれば、おのずと勝利が近づくに違いない。【四竈衛】