侍ジャパン大谷翔平投手(28=エンゼルス)が、闘志あふれるプレーで劇的なサヨナラ勝ちを呼び込んだ。

自らヘルメットを飛ばして感情を爆発させた。1点を追う9回先頭、メキシコの守護神ガエゴス(カージナルス)の140キロのチェンジアップを捉えた。右中間への当たりに、一塁ベース付近で自らヘルメットを投げ飛ばして激走。同点へ望みをつなぐ二塁打を決めた。「四球でもいいと思って、甘いコースだけ打ちたいと思っていた。必ず塁に出るというのは自分自身では決めていましたけど、セカンドまで行けたのがすごく大きかったと思う」。二塁ベース上でも、両手で味方ベンチへあおりながら感情をあらわに。逆転へ向け雰囲気を一変させた。

大谷の闘志に触発されるかのように、最後は無死一、二塁から村上宗隆内野手(23=ヤクルト)が、メキシコの守護神ガエゴス(カージナルス)を捉えた。中越えとなる適時二塁打で逆転サヨナラ勝ちを収めた。土俵際に追い詰められての劇的勝利。「本当に何回かチーム全体として折れかけていたのですけど、最後まで諦めない気持ちで、つないで、つないでああいう形になった。本当にみんな素晴らしかった」。大谷は最後まで興奮気味だった。